子どもが2人、3人といる家庭で平屋を建てようとすると、部屋数の壁にぶつかります。夫婦の寝室に子ども部屋を2つ、そこへ客間や仕事部屋を足していくと、必要な居室は4部屋。平屋の4LDKは、2階建てなら上下に振り分けられる部屋を、すべて同じ床の上に並べる間取りです。
とはいえ、部屋を4つ横に並べれば、その分だけ建物は大きくなり、土地にも広さが求められます。「平屋で4LDKは無理があるのでは」と迷う方も多いものです。
ここでは、4LDKという間取りの中身から、必要な坪数と敷地の広さ、個室4部屋の置き方、そして建てる前に知っておきたい注意点までをまとめました。自分の家族に4部屋が要るかを考えながら読み進めてください。
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平屋の4LDKという間取り

4LDKは、平屋で建てられる間取りのなかでは大きい部類に入ります。ここでは、4LDKがどんな部屋の組み合わせで、どんな家族に向くのかを見ていきます。
4LDKはLDKに独立した居室を4部屋足した間取りを指す
4LDKは、リビングとダイニング、キッチンをひとつにしたLDKに、独立した居室が4部屋そろう間取りです。数字の4が示すのは居室の数で、寝室や子ども部屋、書斎として仕切って使える部屋が4つあると考えてください。
平屋でこの部屋数を取ると、居室4つとLDK、水回りと廊下がすべて同じ床の上に並びます。2階建てなら上下に振り分けられる部屋を横に展開するため、建物は長方形やL字に長く伸びる形になりがちです。屋根と基礎の面積も、同じ4LDKの2階建てより大きくなります。
平屋で1LDKや2LDKを検討していた方が4LDKへ広げる場合、必要な坪数も土地の条件も別物になります。まずは、本当に居室が4部屋要るのかを家族で数えるところから始めてください。

4LDKの平屋は子どもが2〜3人いる家族に向く
4LDKの平屋が現実的な選択になるのは、子どもが2人から3人いる家庭です。夫婦の寝室に子ども部屋を2つ足すと3LDK、もう1部屋を上の子や下の子に振り分ければ4LDKになります。子どもそれぞれに個室を用意したい家庭では、部屋数が自然とここへ届きます。
平屋の良さは、子どもの部屋が親と同じ床の上にあることです。2階建てのように子どもが上へ上がってしまわず、帰宅や外出、勉強の様子が自然と目に入ります。夜に体調を崩したときも、階段を上らずに様子を見に行けるでしょう。
一方で、子どもが小さいうちは4部屋を持て余すこともあります。今の家族の人数と、10年後に個室が何部屋要るかを並べて、4LDKが要るかどうかを判断してみてください。
4LDKは二世帯に近い規模をワンフロアに収める
居室が4部屋あると、親世帯と子世帯が同居に近い形で暮らす使い方もできます。親の寝室と夫婦の寝室、子ども部屋、共用の和室というように、世代ごとに部屋を割り振れるためです。完全分離の二世帯住宅ほど設備を二重に持たなくても、部屋数だけで距離を保てます。
平屋でこの使い方をすると、階段のない移動が高齢の親にとって大きな利点になります。玄関から寝室、トイレ、浴室までが同じ高さでつながるので、足腰が弱っても暮らし続けられるでしょう。将来の手すりや車いすにも対応しやすくなります。
ただし、生活時間の違う世代が同じ床の上で暮らすため、音の伝わり方には気をつけたいところです。誰と誰が一緒に住むのかを先に決めてから、部屋数と部屋の位置を考えてみてください。
4LDKの平屋に必要な広さ

部屋数が増えるほど、平屋は横に広がっていきます。ここでは、4LDKの平屋に必要な延床と敷地の広さを見ていきます。
4LDKの平屋は40坪前後が目安になる
4LDKの平屋を無理なく収めるなら、延床は40坪前後が目安になります。LDKを16畳から20畳、居室を6畳から8畳で4部屋取り、水回りと収納、廊下を足していくと、この規模に落ち着くためです。35坪を切ると、どこかの部屋を削るか、LDKを狭めることになります。
部屋数と延床のおおよその対応は、次のとおりです。
| 間取り | 延床の目安 | 主な家族構成 |
|---|---|---|
| 2LDK | 15坪前後 | 夫婦二人 |
| 3LDK | 25〜30坪 | 子ども1〜2人 |
| 4LDK | 35〜45坪 | 子ども2〜3人 |
4LDKの平屋は延床40坪・敷地80坪から考える。土地が取れないときは、部屋数でなく1部屋の畳数を削る。
40坪の平屋にどれくらいの費用がかかるかは、坪数ごとの記事でくわしく取り上げています。まずは自分の家族に必要な部屋数から、延床の見当を付けてみてください。

居室4部屋とLDKで30坪を超える
延床40坪の内訳を見ると、居室とLDKだけで30坪近くを使います。6畳の部屋は約3坪なので、8畳2部屋と6畳2部屋なら合わせて14坪ほど。ここへ18畳のLDKが9坪加わり、居室とLDKで23坪になります。玄関やホールを足せば、あっという間に25坪を超えていきます。
残りの15坪ほどを、浴室と洗面、トイレ、キッチンの背面、収納と廊下で分け合う形です。水回りは4人から5人が朝に使うぶん、脱衣室を広めに取りたくなるでしょう。家族が多いほど、洗面台を2つ並べる、トイレを2か所にするといった要望も出てきます。
欲しい部屋を畳数で書き出して合計し、そこへ水回りと廊下を足した数が、必要な延床の下限になります。まずは間取りの希望を畳数に置き換えるところから始めてみてください。
廊下と収納は2階建てより多く要る
同じ4LDKでも、平屋は2階建てより廊下と収納を多く必要とします。居室4部屋を横に並べると、そのすべてに行き着くための通路が地上階に要るためです。2階建てなら階段ホールから3部屋へ振り分けられる場面でも、平屋では長い廊下が1本走ります。
収納も同じで、2階の納戸や階段下といった逃がし場所がありません。季節家電や布団、子どもの荷物を置く場所を、居室と同じ床の上に確保することになります。ワンフロアに家族4人から5人の荷物が集まるので、収納が足りないと部屋があふれてしまうでしょう。
平屋の4LDKは、同じ部屋数の2階建てより廊下と収納に床を取られます。 対策は、廊下を通路だけで終わらせないことです。廊下の片側を壁面収納にする、LDKを通り抜けて個室へ入る形にして廊下そのものを減らすといった手があります。図面を見るときは、廊下の長さと収納の坪数を必ず確かめてください。
敷地は建物の2倍以上が必要になる
延床40坪の平屋を建てるには、敷地は80坪以上を見込んでおく必要があります。平屋は延床がそのまま1階の床面積になるため、建ぺい率の上限がそのまま建物の大きさを縛るからです。建ぺい率50パーセントの土地なら、40坪の建物には80坪の敷地が要る計算になります。
ここへ駐車場と庭、隣地との距離が加わります。車2台分の駐車スペースだけで10坪ほど使うので、実際には90坪から100坪の土地を探すことになるでしょう。地域によっては、この広さの土地を見つけること自体が難しくなります。
土地の条件が合わないときは、建物をL字に折る、部屋を少し小さくして35坪台に抑えるといった調整が要ります。まずは候補地の建ぺい率を調べ、そこに40坪の建物が載るかを確かめてみてください。

4LDKの平屋の個室の置き方

4LDKの平屋は、居室4部屋をどこに並べるかで住み心地が変わります。ここでは、個室の位置と使い分けの考え方を見ていきます。
子ども部屋は仕切って2つに分けられる1部屋にする
子ども部屋の2部屋は、最初から壁で仕切らず、大きな1部屋として造る方法があります。窓と入口を2つずつ用意しておき、子どもが個室を欲しがる年齢になってから、間仕切りの壁や家具で分ける形です。小さいうちは兄弟の遊び場として広く使えます。
この造り方が平屋で効果を発揮するのは、部屋を後から足せないからです。2階建てなら子ども部屋を上階にまとめて融通できますが、平屋は増築が難しく、建てたときの部屋割りがそのまま残ります。可変にしておけば、子どもが独立した後に壁を外して夫婦の趣味室へ戻せるでしょう。
間仕切りの位置と、電気のスイッチやコンセントの数は、造るときに決めておく必要があります。将来2部屋に分ける前提で、照明とコンセントを左右対称に付けておいてください。
主寝室は子ども部屋から離した側に置く
夫婦の主寝室は、子ども部屋とまとめず、家の反対側に置くと落ち着きます。平屋は全室が同じ床の上に並ぶため、隣り合わせにすると生活音がそのまま伝わるからです。子どもが夜遅くまで起きている時期には、この距離があるかどうかで眠りの深さが変わります。
離すときは、あいだにLDKや水回り、収納をはさむと音の緩衝帯になります。主寝室をLDKの向こう側に置き、子ども部屋を玄関に近い側へ寄せると、子どもの帰宅や来客の出入りが寝室まで届きにくくなるでしょう。廊下と収納をはさむだけでも、聞こえ方はずいぶん変わります。
4LDKの平屋では、主寝室と子ども部屋を家の両端に振り分けるのが基本の並べ方です。 図面を見るときは、寝室の壁の向こうに何があるかを一つずつ確かめてみてください。
4つ目の個室は将来の使い道から広さを決める
4部屋のうち残る1部屋は、何に使うかを決めてから広さを詰めます。用途がはっきりしないまま6畳を取ると、物置になって延床だけが増えるためです。客間にするのか、在宅の仕事部屋にするのか、親の泊まる部屋にするのかで、必要な広さも位置も変わります。
客間として使うなら、玄関に近い側に和室で取ると、来客を生活空間に通さずにすむでしょう。在宅で仕事をするなら、LDKの音が届きにくい奥まった位置に、4畳半ほどの小さな部屋があれば足ります。親が年に数回泊まるだけなら、ふだんは書斎として使い、押し入れに布団を入れておく形でよいでしょう。
使い道が決まらない部屋があるなら、いっそ3LDKに減らしてLDKを広げる手もあります。4部屋目に何をさせたいかを、家族で言葉にしてから図面に落としてください。
中央に来る部屋は光の入り方を先に確かめる
居室を4部屋も並べると、外周に面しない部屋が家の真ん中に生まれます。4LDKの平屋は建物が大きくなるぶん、中央まで光が届かず、昼でも照明が要る部屋ができてしまいます。北側に寄せた個室も、一日じゅう薄暗くなりがちです。
避けるには、建物を折り曲げて中庭を抱えるか、天井から光を落とす方法があります。屋根に天窓を付ける、天井を高くして高い位置に窓を取ると、外周に面していない部屋にも光が入るでしょう。廊下を明るくして、そこから個室へ光を回す手もあります。
4LDKの平屋は建物が大きいぶん、中央の部屋が暗くなりやすい。図面の段階で、部屋ごとに何時に光が入るかを施工会社へ確認する。
間取りそのものの組み方は、動線と光の入れ方から考えると迷いが減ります。個室を並べる前に、家全体の光と風の通り道を先に決めてみてください。

4LDKの平屋で気をつける点

部屋数が多い平屋には、3LDKまでにはない負担がついてきます。ここでは、建てる前に知っておきたい3つの注意点を見ていきます。
建てる費用は延床が広いぶん上がる
4LDKの平屋は、居室が増えるぶん延床が広がり、建築費もそれに応じて上がります。平屋は延床がそのまま屋根と基礎の面積になるため、同じ延床の2階建てより屋根と基礎にお金がかかるためです。40坪の平屋の屋根は、40坪の2階建ての屋根のおよそ2倍の面積になります。
土地代も無視できません。80坪から100坪の敷地は、同じ地域の40坪の土地に比べて価格が跳ね上がります。建物と土地を合わせた総額で見ると、4LDKの平屋は2階建てより高くつくことが多いものです。
4LDKの平屋で予算が合わないときは、部屋数でなく1部屋あたりの広さから削るのが現実的です。 6畳を5畳に、LDKを20畳から17畳にというように、削れる畳数を積み上げて総額に近づけてみてください。
子どもの独立後に個室が余る
4LDKで建てた家は、子どもが家を出た後に個室が2部屋余ります。子ども部屋を使う期間は、下の子が小学校に上がってから独立するまでのおよそ15年ほど。家に住む年数から見れば、4部屋が全部埋まっている時期のほうが短くなります。
使わない部屋も、固定資産税と冷暖房、掃除の手間はかかり続けます。物置になった子ども部屋のために、毎年の税金と光熱費を払い続けるのは惜しいものです。この点は、平屋を建てた方が後から悔やむ理由としてよく挙がります。
対策は、余ることを前提に部屋の使い道を先に用意しておくことです。壁を外して夫婦の寝室を分ける、趣味室にする、間仕切りを動かして客間に変えるといった逃げ道を、造るときの図面に書き込んでおいてください。

家の端から端までの移動が長くなる
延床40坪の平屋は、建物の長辺が15メートルを超えることも珍しくありません。端の子ども部屋から反対側の主寝室まで歩くと、20歩以上かかる家になります。ワンフロアで階段がなくても、平屋なら移動が短いとは限らないわけです。
とくに響くのは毎日の家事です。洗濯物を4人分抱えて廊下を往復する、ゴミを各部屋から集めて回るといった動きが、家が長いほど積み重なります。キッチンから玄関、洗面、物干し場までの距離が延びると、朝の支度も慌ただしくなるでしょう。
対策は、水回りとLDKを建物の真ん中に置き、そこから各個室へ短く分岐させることです。図面ができたら、朝の1時間の動きを線でなぞって、往復している場所がないか確かめてみてください。
まとめ
平屋の4LDKは、LDKに独立した居室を4部屋足した間取りです。子どもが2人から3人いる家族や、親と同居に近い形で暮らす家族に向いています。
必要な延床は40坪前後、敷地は80坪から100坪が目安になります。居室とLDKだけで30坪近くを使い、そこへ水回りと収納、長い廊下が加わるためです。土地の建ぺい率から、40坪の建物が載るかを先に確かめておきましょう。
部屋の置き方では、主寝室と子ども部屋を家の両端に振り分け、あいだにLDKや水回りをはさみます。子ども部屋は後から仕切れる1部屋にしておくと、独立後に使い道を変えられるでしょう。中央に来る部屋の光の入り方も、図面の段階で確認してください。
費用と土地の広さ、独立後に余る個室、長くなる動線は、4LDKならではの負担です。まずは家族に本当に4部屋が要るかを数えるところから始めてみてください。
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費用の目安や間取りの不安など、気になることをまずはお気軽に。


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